その昔、札幌に住んでいたころ、地下鉄駅に『メトロ文庫』というものがありました。
限られた駅でしたが、無人の本棚があり、自由に読むことができました。
読み終えたものはどこかの駅のメトロ文庫に戻せばいいだけ。
それと似たものがドイツにもございます。
博士は週一で仕事のためにMettmannに参りますが、
そこのショッピングセンターの一角に無料の本棚がございます。
ここは持参して自分のものにしても良し、読み終えたら戻しても良し。
ある日、博士が『フォレスト・ガンプ』を持参してきました。
映画は二人とも数回観ておりますが、原作に触れるのは博士も初めて。
ところが、『原作の方がはるかに面白い』と博士談。
そこで、私にも日本語で読むべしと勧めるので、アマゾンで古本注文致しました。
ドイツポストのスト中に運良く届いた一冊
古本で1円…でも手数料と送料がお高い
ドイツ語翻訳と比較するとちょっとニュアンスや表現の難しさなどあり。
でも、どんどん読みススム傑作でございます。
あっという間に半分まで一気読み。
涙もあり、心がほっとする瞬間もあり、笑えることも多し。
読んでいて幸せになる一冊です。
今さら…と思っておりましたが、買ってよかった。
読書家の博士のおススメは毎回当たり。
映画も私が知らないもので面白い作品を随分教えてくれました。
「この人、評論家になれるんじゃないだろうか」と思うほど、
本や映画に限らず、気に入ったら何でも深く探究する博士。
一緒にいると大変に勉強になるんでございます。
これを読み終えたら、まだ読んでいない芥川作品が待っております。
たまには活字に触れること、心の栄養として大事なことでございます。